読みやすいブログ記事を書くための基本とライティングテクニック

記事のデザイン

ブログはただ文字を書けばよいというものではなく、読者に「読みやすい」「わかりやすい」と思ってもらうために様々な工夫が必要です。

表やリストを使って情報を整理するのはもちろんのこと、枠線や強調などの装飾も読みやすさに関わってきます。

どうすれば読みやすい記事になるのか、まずはその基本をおさえておきましょう。加えて、本記事ではいくつかの細かいテクニックもご紹介します。

記事作成の具体的な手順は以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

ブログは流し読みされるもの

大前提として覚えておきたいのが、「ブログは流し読みされるもの」ということです。

これだけ大量に情報があふれているなかで、読者は自分の知りたいこと・興味のあることを探さなければなりません。

検索結果に出てくるすべてのページを一字一句読む時間はなく、自分に必要そうなものを取捨選択しています。

検索ユーザーの行動例

検索ユーザーの行動例を見てみましょう。

STEP
知りたいことが出てきそうな語句で検索する

これがいわゆる「キーワード」です。検索意図によって、検索結果には様々な情報が並びます。

STEP
検索結果に表示されるタイトルやスニペットから選択する

ユーザーは記事タイトルやスニペットから「知りたい情報がそこにありそうか」を判断して、クリックして記事を開きます。

STEP
記事を開いてリード文や目次で必要な情報がありそうか判断する

記事を開いて最初に飛び込んでくるリード文(導入文)や目次を見て、「知りたい情報がそこにありそう」なら本文を読み進めていきます。

STEP
記事をざっと流し読みして、役立ちそうならじっくり読む

まずざっと読んでみて、「読む価値がありそう」ならもう一度読み返すか、あとから読み返すためにブックマークやシェアをするかもしれません。

検索意図に応える記事を用意するのは当然ですが、記事を最後まで読んでもらうにはほかにもいくつか壁がある、ということですね。

「読みやすい記事」=「流し読みしやすい記事」と言い換えてもよいと思います。

流し読みしやすい記事を書くための基本

流し読みしやすい記事を書くために、以下の 3 つが重要な要素となります。

  • 記事タイトル
  • 見出し(目次)
  • 強調(装飾)

この 3 要素だけで記事の内容がある程度把握できるようになっていれば OK です。

自分の記事から、タイトル・見出し・強調部分を抜き出してみてください。それだけでは何の記事かわからない…という場合は、基本から見直す必要があるでしょう。

読みやすい記事を書くための小技集

ブログは流し読みされるもの、という基本をおさえたうえで、細かいテクニックも覚えておきましょう。

TIPS(1)
見出しと本文を切り離す

見出しと本文(段落)をひとつなぎとして書いてしまうと、わかりづらい記事になりがちです。

NG 例
見出しと本文が続いているNG例

本文の「これ」が見出しを指しているのか、それ以前の本文を指しているのかわかりません。見出しと本文は切り離しましょう。

OK 例
見出しと本文を切り離したOK例

見出しはそのセクションのタイトルと考えてください。見出しと本文の内容が重複していても OK です。

「あれ」「これ」「それ」などの指示語を多用するのも同じく読みづらい原因となりますから、じっくり読まないとわからないような書き方は避けましょう。

TIPS(2)
リスト・表と本文を切り離す

文章の途中にリスト(箇条書き)や表を入れ込み、ひとつなぎにするとわかりづらくなります。

NG 例
本文とリストがひとつなぎになっているNG例

こうした書き方が連続していると、情報を整理して伝えるリストの意味が薄れてしまいます。

OK 例
リストと本文を切り離したOK例

リストや表は、読ませるのではなく見せることを意識しましょう。

本文は本文、リストはリスト、と明確になっているほうが流し読みしやすいですね。

TIPS(3)
一文を短めにする

一文が長すぎると、それだけで読みづらいと思われる原因となります。

NG 例
一文が長すぎるNG例

意味は通じますが、文字のかたまりが読む気を削ぐかもしれません。

OK 例
一文を適度に区切ったOK例

文章の途中で区切り、回りくどい表現を避けると読みやすくなります。

長文が SEO に有利、という上辺だけの施策にとらわれると本末転倒です。

情報量が多くても、一文の長さと読みやすさを意識すれば問題ありません。

TIPS(4)
意味のない細かな改行を避ける

改行は正解がないので難しいところですが、意味のない細かな改行は避けたほうが読みやすくなります。

NG 例
細かい改行を入れたNG例

パソコンだけの見た目ではなく、スマホでの見た目も考えましょう。すべての端末で同じように見えるとはかぎりません。

文字の大きさ・フォントの種類・メインコンテンツの幅・余白によって、一行の文字数は変わってきます。

横幅が広すぎて読みづらいのであれば、デザインから考え直しましょう。

TIPS(5)
同じ語尾が連続しないようにする

同じ語尾が連続すると、淡々とした素人感丸出しの文章になります。

NG 例
同じ語尾が連続するNG例

一文が短いので読みやすいかもしれませんが、文章の下手さが伝わってしまいます。

OK 例
語尾を変化させたOK例

読んでも違和感のない自然な文章を目指しましょう。

「です」「ます」だけで構成しないよう気をつけたいですね。

TIPS(6)
漢字を多用しない(ひらく)

変換に頼ってしまうと漢字の比率が高めになり、読みづらい文章になってしまいます。

NG 例
漢字の比率が高いNG例

漢字使用率が 30 %を超えると、少し多い印象です。

OK 例
適度に漢字をひらいたOK例

漢字使用率を少し下げるだけで、かなり読みやすくなります。20 ~ 30 %程度におさえましょう。

このように漢字をひらがなにすることを「漢字をひらく」と言います。

まったく漢字を使わないと、それはそれで幼稚な文章になります。副詞や接続詞はひらくなど、ブログ全体でルールを統一しておくとよいですね。

「今日は。今日は大阪にいます。」など、読み方が 2 つある漢字も読みづらい原因となるので気をつけましょう。

TIPS(7)
読点は呼吸や意味の切れ目に入れる

執筆に慣れていないと、読点「、」を入れる箇所がバラバラになり、それだけで読みづらい文章になります。

NG 例
読点の位置がバラバラなNG例

まったく入れない/入れすぎ、という極端な文章は読む気が失せます。

OK 例
適度に読点を入れたOK例

意味が変わる文章の切れ目に読点を入れてみましょう。

読点の位置に迷ったときは、音読してみましょう。ブレイクを入れながら読んで、違和感がない位置を探してみてください。

TIPS(8)
半角英数字の前後にスペースを入れる

絶対的なルールではありませんが、半角英数字の前後に半角スペースを入れると読みやすくなります。

NG 例
スペースがないNG例

半角スペースがないと、少し詰まった印象を受けます。

OK 例
半角スペースを追加したOK例

半角英数字の前後にスペースがあると、見やすくなります。

フォントの種類や文字間のスキマによっても変わってくる部分です。

半角英数字だけではなく、強調文字の前後もスペースを入れたほうが読みやすくなるかもしれません。

TIPS(9)
装飾ルールを統一する

あれもこれも強調したいと思うあまり、装飾ルールがバラバラになっている記事をよく見かけます。

文字の強調だけではなく、ボックス(枠線)の多用も読みづらい原因となりますから、記事内の装飾ルールは統一しましょう。

NG 例
カラフルすぎるNG例

重要なポイントがわかりづらく、どこがリンクかもタップしてみなければわからない装飾は NG です。

アフィリエイト記事にありがちですが、リンクを目立たせたいばかりに逆に埋もれてしまっているケースも少なくありません。

とくにスマホの場合はカーソルがないので、どこがタップできるのかだれでもわかるようなデザインを心がけましょう。

TIPS(10)
余白を確保する

余白がまったくないギチギチに詰め込まれた文章は、読みづらい原因となります。

NG 例
枠内の余白がないNG例

ボックス内の余白がないと見づらくなります。上下余白のバランスも崩れているので違和感がありますね。

OK 例
枠内の余白が確保されたOK例

上下左右の余白・行間を調整するだけで読みやすくなります。

余白を多めにとるとスクロール量が長くなるのでは、という点が気になるかもしれません。

でも、余白がなければ読みづらくて離脱されますから、流し読みしやすいデザインを第一に考えたほうがよいと思います。

まとめ

以上、読みやすい記事にするための基本とテクニックをご紹介しました。

「ブログは流し読みされるもの」を前提に、どうすれば最後までストレスなく記事を読んでもらえるか考えましょう。

自己満足で終わらず、読者のことを考えた記事にしていきたいですね。

それでは、また。

Author

Naifix 編集部
Web コンサルティング業務を中心に、サイト制作・コンテンツ販売・メディア運営代行業務を行っております。当サイト(Naifix)では、おもにブログ初心者向けのノウハウを無料で配信しています。

執筆・監修 Direx Marketing, Inc.