
ブログ記事の書き方にルールはありません。
しかし、「もっと多くの人に読まれたい」「検索サイトからたくさんアクセスを集めたい」というのであれば、読者にも検索エンジンにも理解してもらいやすい書き方をマスターする必要があります。
ブログ初心者が覚えておくべき書き方の基本を解説しますので、どのように書けばよいか悩んでいるならぜひ参考にしてみてください。
Headline
ブログの書き方を覚える理由
多くの人にブログを読んでもらいたいのであれば、書きたいことを書くのではなく、読者が読みたいものを書かなければなりません。
「何を」書くかが重要ということですね。
しかし、検索ユーザーが知りたいことを書いていても、それがきちんと伝わるものでなければだれにも届きません。
「どのように」書くかも知っておく必要があるのです。
ブログはただ文章を書けばよいわけではなく、ほかに意識すべき点がたくさんあります。

この 11 項目をおさえ、読者にも検索エンジンにもあなたの記事を正確に伝えましょう。
ブログ記事を書くときにおさえておきたい 11 項目
記事 URL(パーマリンク)はわかりやすくシンプルに

ブログ記事の URL に注目する読者はそう多くないかもしれません。検索順位に大きな影響を及ぼすこともないと考えてよいでしょう。
しかし、一部の読者や検索エンジンに記事の内容を伝える手段のひとつとしておさえておくべき要素です。
Google は「コンテンツの情報を伝えるわかりやすい URL」として、わかりやすくシンプルなものを推奨しています。
ウェブサイトのドキュメントにわかりやすいカテゴリやファイル名を使用すると、サイトを効果的に整理できるだけでなく、コンテンツにリンクしようとするユーザーにとって、より簡単で「フレンドリー」な URL を作成することができます。理解できない単語が含まれる極端に長く暗号のような URL は、訪問者を困惑させることがあります。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド | Google 検索セントラル | Google Developers
WordPress はパーマリンクを自由に変更できますが、おすすめは「投稿名」のみのシンプルな形です。
https://example.com/%postname%
カテゴリーや日付を含む形にしていると、あとから記事を編集したときやカテゴリーを変更したときに URL が変わってしまいます。
パーマリンクは「恒久的なリンク」という意味で、その URL にアクセスすれば常に同じ記事が表示される状態にしておくのがベストです。
パーマリンク設定を運営途中で変更すると、元の URL をブックマークしている読者が記事にアクセスできなくなり、さらに検索評価はゼロスタートとなります。これを回避するために、もし設定変更するなら 301 リダイレクトを使いましょう。
記事タイトルにはキーワードを入れる

記事タイトルは、読者があなたの記事を読むかどうかを決める重要な要素です。読者をひきつけるために、キーワードを入れましょう。
もしかして『今日のご飯』なんていうタイトルをつけていませんか?
それだと何について書かれているのか、記事を読む価値があるか、なにも伝えられていないですね。
今日のご飯
「検索する人はどんなことが知りたいんだろう」「それをどんな言葉で検索するんだろう」を考えてタイトルをつけてください。
今日のご飯が肉じゃがだったなら、最低限「肉じゃが」というキーワードが必要です。
でも、ただキーワードを入れておけばよいというものでもありません。料理の写真があるだけなのか、レシピが書かれているかわからないからです。
今日のご飯は肉じゃがだったよ
記事の内容をある程度推測でき、読むメリットが含められているのが理想です。
冒頭でふれたように「読者が求めているものを書く」という前提を忘れないようにしましょう。
たとえば、低カロリーでしかも簡単に作れる肉じゃがレシピを伝えたい、という主旨の記事なら以下のようなタイトルが考えられます。
めんつゆで作るカロリーを抑えた肉じゃが簡単レシピ
キーワードが含まれていますし、内容も一目でわかります。
また、ブログは不特定多数の大勢に向けてではなく、対象を絞ったほうが読まれます。
義母にも好評!めんつゆで作るカロリーを抑えた肉じゃが簡単レシピ
「誰に何を伝えたいか」がわかるタイトルにできたら、数字を入れるなどの細かいテクニックも少しずつ学んでいきましょう。
義母も絶賛!10分で作れるめんつゆを使った低カロリー肉じゃがレシピ
過去記事のタイトル修正だけで検索順位が上がることもあるので、少しでも多くの方に読んでもらえるよう改善してみてください。
アイキャッチ画像は様々な場面を考慮する

アイキャッチ画像を入れるかどうかは任意で、記事タイトル近くに必ず表示しなければならない、というものではありません。
ただ、アイキャッチ画像は記事のほかに様々な箇所で使われます。
- ブログ内の記事一覧(トップページや関連記事など)
- 検索結果(検索サイト・クエリによる)
- Googld Discover などの外部サービス
- SNS
- ブログカード形式のリンク
記事と関連性の高い画像を設定しておくと、クリック率が向上する可能性があります。
関連性が低い画像や、スマホで読みづらいサイズの文字をたくさん入れているような画像だと、逆にクリック率が下がるかもしれません。
アイキャッチ画像に文字を入れるかどうかは運営者の好みによるところが大きく、クリック率への影響はジャンル等によって変わると思います。文字入れするなら、スマホできちんと識別できるか、シェアされたときに変なところで見切れていないかはチェックしましょう。
なお、2019 年 10 月からアイキャッチ画像(サムネイル)に関わる新しい meta タグがサポートされています。検索結果だけではなく Google Discover などにも影響するので、アイキャッチが大きく表示されるように指定しておくとよいことがあるかもしれません。
<meta name="robots" content="max-image-preview:large">
リード文で記事を読む必要性を伝える

タイトルに続く記事の冒頭(リード文/導入文)はかなり重要な部分です。ここで記事の内容とまったく関係のないことを書いていたら、そこで読者は離れてしまうかもしれません。
たとえば、以下のような書き出しにしていないでしょうか。
こんにちは、Ellora です。最近やたらと寒くなってきましたね。
毎日書くと言っておきながら更新が滞ってしまいましたが、今日からまた再開してバリバリ書いていきます!
ブログにファンがついており、アクセスするほとんどがリピーターであればこうした書き出しでもよいと思います。
でも、検索サイトや SNS からくる新しい読者のことを考えてみてください。
その読者は、あなたが記事を書いたと同時に読むわけではありません。記事を公開してから半年後、3 年後に読むかもしれないのです。そのときはまだ寒いままでしょうか?
また、検索ユーザーにとって、運営者がどのくらい更新しているかなどは何の関係もありません。どこのだれかもわからない人間の最近の動向はどうでもよく、自分が探している答えを知りたいのです。
検索を意識するのであれば、いつだれが読んでもおかしくない書き出しにしましょう。次の 3 点を意識してみてください。
リード文の長さに制約はありませんし、どこからどこまでがリード文扱い、という明確な区切りもありませんが、できるだけ短く伝えるのがよいでしょう。
Naifix では 3 ~ 5 段落ほどでまとめています。
具体的にどう書けばよいかイメージしづらければ、記事の結論(=検索ユーザーが求める答え)から書くのがおすすめです。
見出しは章のタイトルと考えキーワードも考慮する

記事に見出しを入れると、読者は必要な情報を見つけやすくなります。
本の目次をイメージしてみてください。章ごとにテーマがまとめられ、どこを読めばなにが得られるのかがわかりやすくなっているはずです。
その章のタイトルが、ブログ記事の見出しです。
見出しをデザイン上の区切りとしてしか考えず、意味のない言葉を使っていませんか? もしそうであれば、なにが書かれているのかわかりづらくなってしまいます。
ブログの書き方
└ それでは
└ ここで注意すべきは
└ はかなき幻想
└ まとめ
キーワードを意識しすぎて、不自然になっているブログも散見されます。
たとえば「ブログの書き方」で上位を狙いたいと考えるあまり、このような見出しになっていないでしょうか。
ブログの書き方
└ ブログの書き方その1
└ ブログの書き方その2
└ ブログの書き方その3
└ ブログの書き方その4
検索順位アップに有効だからと、キーワードだけ見て書いたような不自然な見出し・文章になっていたら、キーワードの乱用とみなされるかもしれません。
ページにキーワードや数字を詰め込むと、ユーザーの利便性が低下し、サイトのランキングに悪影響が及ぶ可能性もあります。文脈に合ったキーワードを適切に使用した、情報に富んだ有用なコンテンツを作成することに焦点を合わせてサイトを運営してください。
無関係なキーワード | Google 検索セントラル | Google Developers
キーワードをガチガチに意識するよりは、「記事タイトルと見出しだけで記事の内容をある程度把握できるか」を考えたほうがよいですね。
そうすればキーワードは自然と入ってきます。
ブログの書き方
└ 記事 URL(パーマリンク)はわかりやすくシンプルに
└ 記事タイトルにはキーワードを入れる
└ アイキャッチ画像は様々な場面を考慮する
└ リード文で記事を読む必要性を伝える
本文を書き進めていきながら適切な見出しをつけるのが難しいのであれば、最初に仮見出しを設定してから本文を書いていくとよいかもしれません。
本記事も、最初に見出しを決めておき、それから各章ごとに本文を書いています。
検索エンジンにもきちんとこの構造を理解してもらえるよう、見出しには <h1>
~ <h6>
タグを使ってください。
「見出しにキーワードを入れれば順位が上がる」という考え方ではなく、「きちんと構造化された、理解しやすく読みやすい記事にする」ことを心がけましょう。
段落・改行は読みやすさを意識する

記事の要となる本文全体は、読みやすさを意識してください。
とくに、段落と改行の使い方で読みやすさは圧倒的に変わります。
ブログを読んでくれる方の環境やデザインにもよりますが、ひとつの段落につき 3 ~ 4 行を目安にするとよいでしょう。それ以上になると文字のカタマリがドンと目に飛び込んでくるので、読むのが面倒という印象を与えてしまいます。
「段落=ひとかたまりの意味」なので、意味が変わるときは別の段落にしたほうがよいです。「しかし」「ところが」などで展開が変わる部分ですね。
段落内で改行するかどうかは執筆者の好みによるところが大きく、句点ごとに改行する/しないのどちらが読みやすいかに正解はありません。
しかし、
細かく改行を入れ、
中途半端
なところで改行すると読みづらくなります
いずれにせよ、パソコンで記事を書いている場合、公開後はスマホでも記事を読んでみてください。スマホで読みやすいかどうかは、検索順位に少なからず影響します。
このサイト読みやすいな、というページを見つけたら、改行や段落をどのように使っているかチェックする習慣をつけておくのもよいですね。よいところは積極的にマネしましょう。
文章はテンポを意識する

本文全体の読みやすさに加え、一文の長さも意識しましょう。ひとつの文があまりに長すぎたり、読点をつけすぎ/つけなさすぎだと読みづらくなってしまいます。
同じ単語を何度も繰り返したり、「しかし」や「だから」といった接続詞を多用していないでしょうか。削っても意味が通じるは思い切って消してみてください。
まずはひとつの文にふたつの意味を含ませる「一文二義」を意識するとよいかもしれませんね。
今日は晴れていたから散歩に出かけたら、いきなり雨が降ってきたので急いで引き返した。
「晴れていた」「出かけた」「雨が降ってきた」「引き返した」の 4 つがひとつの文になっています。
切り離すと一文が短くなり、テンポが生まれます。
今日は晴れていたから散歩に出かけた。でもいきなり雨が降ってきたので、急いで引き返した。
あまりに短く切りすぎるとこれもまた読みづらくなるので、この加減はセンスが問われるところだと思います。今までどのくらい本を読んできたかで左右されますから、読みやすい文章を書きたければインプット量を増やしましょう。
漢字を多用するのも読みづらい原因となりますから、変換に頼るのではなく、ひらがなとカタカナを適度に織り交ぜてください。
数値だとわかりづらいかもしれませんが、文章中の漢字の割合は 25 ~ 30 %前後が最適です。新聞などの活字媒体はこの比率になっています。
難解な語句はできるだけ避け、「中学生でもスラスラ読めるか」というぐらいのレベルを意識して書きましょう。
装飾はシンプルなものを心がける

適切な装飾は、読みやすさを手助けしてくれます。
しかし、過度な装飾は逆に読みづらい原因となってしまうので、使いすぎには注意してください。

文字色を変えて強調するときは、「赤は否定的な意味」「緑は肯定的な意味」「オレンジはそれ以外」というようなルールを作っておくと、書き手も読み手もわかりやすくなります。
強調に青を使うとリンクだと認識されるかもしれないので、なるべく使わないほうがよいと思います。どうしても青を使いたいのであれば、リンクとは違うとハッキリわかるようなデザインにしておきましょう。
装飾していくさい、読者は一字一句すべて読むことはなく、流し読みするものだと覚えておくとよいですね。
タイトル・見出し・強調だけで内容がわかる「流し読みしやすい記事」になっていれば、読みやすい記事だと思ってくれるかもしれません。
アニメーションやカラフルな囲み枠(ボックス)を多用したくなるかもしれませんが、それは読者にとって読みやすいものか、必要なものかを考えて使いましょう。
関連性の高いページにリンクする

関連性の高いページがあれば、きちんとリンクしましょう。自分のブログ(内部リンク)でも、他のブログ(外部リンク)でも、です。
読者も検索エンジンも、基本的にリンクをたどって別の記事に移動します。記事と密接に関連しているほかの記事があれば、積極的にリンクでつなげてください。
リンクしなければ、読者はその記事を見つける前にブログから離れてしまうかもしれません。読者に探してもらうことを期待するのではなく、自らアピールすることが大切です。
「アクセスを自分のブログだけのものにしたい」という考えのもと、いっさい外部にリンクしない方もいらっしゃいます。これはマネしないほうがよいでしょう。必要な情報を隠すと、読者の満足度は下がってしまう可能性があるからです。
リンクは「ここ」や「こちら」といった単語にではなく、キーワードを含めたテキストにリンクをつけてください。ただ、そればかり意識して記事内のすべてのキーワードにリンクをつけるのは無意味ですし、リンクプログラムとして検索ペナルティにつながることがあるので注意しましょう。
PageRank や Google 検索結果でのサイトのランキングを操作することを目的としたリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあり、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反となる場合があります。
リンク プログラム | Google 検索セントラル | Google Developers
記事タイトルにそのままリンクするのでよいと思います。あるいは URL を自動変換するカードリンクでも問題ありません。
運営歴が長くなってくると、内部リンクでつながれていない孤立したページが増えやすくなります。どこからもリンクされていない記事がないか、ツールを使って定期的に確認するのもよいですね。
画像・動画を使って一目で理解してもらう

文章ではなく、画像や動画で説明したほうが理解しやすくなるものはたくさんあります。
画像・動画の作成は時間がかかるし知識がないからと、手抜きしていないでしょうか。
時間をかければよいものができるわけではありませんが、よいものは時間をかけて作られています。検索順位は相対的なものですから、記事の内容は検索ユーザーに必要なものであっても手抜きが原因で競合に負けているかもしれません。
検索する方はあなたの記事を読みたいわけではなく、解決策や答えを知りたいのです。図で説明したほうがわかりやすいのであれば、面倒くさがらずに作成しましょう。そうした地道な努力が、間接的に検索順位向上につながっていきます。
「動画を挿入すればページ滞在時間が伸びてそれで検索順位が上がる」という言葉の上辺だけ捉えてはダメですよ。関連性が低く、いたずらに読者の時間を奪うような動画を入れていたら、逆に検索順位は下がってしまいます。
いま動画を作成するスキルがなければ、せめて関連性が高く読者にとってメリットになる動画を探すことに時間をかけてください。ネットで適当に拾った画像や動画を入れておけいいや、なんてもってのほかです。
なお、検索エンジンに理解してもらいやすくするために画像の alt (代替テキスト)は必須です。それはなんの画像なのか、きちんと伝えましょう。
リストや表を使ってわかりやすく伝える

画像や動画と同じく、必要な箇所ではリスト(箇条書き)や表を使ってわかりやすく説明しましょう。
今日は朝 5 時に目が覚め、6 時に朝食をとり、7 時に家を出た。
順序を伝えるのであれば、番号付きリスト <ol>
を使います。
- 朝 5 時・・・起床
- 朝 6 時・・・朝食
- 朝 7 時・・・出発
情報をより整理して伝えるなら、表のほうがふさわしいかもしれません。
時間 | 行動 |
---|---|
朝 5 時 | 起床 |
朝 6 時 | 朝食 |
朝 7 時 | 出発 |
表はスマホでの見せ方がとても難しく、列数が増えるにしたがって読みづらくなるので注意しましょう。場合によっては画面を超えた横幅になり、横揺れの原因となってしまいます。
パソコンの大きな画面でもスマホの小さな画面でも見やすい表を作るのは大変です。内容によってどのような形にすればよいのか答えが変わってくるので、試行錯誤してみてください。
表を作成する前に、スマホでどう表示されるのか頭の中でイメージしておくとよいですね。
まとめ
基本的なブログの書き方、と言っても覚えることはたくさんあります。
各項目をまとめてみました。

読者にも検索エンジンにも理解しやすいブログにするためには、記事の書き方だけではなくブログ全体の構造を考えなければなりません。そのために、カテゴリーやタグの使い方をマスターする必要があります。
また、「何を・どのように」書くかに加え、「誰に」向けて書くかも意識すべきです。
勉強することはたくさんあるので、一つずつクリアしていきましょう。
それでは、また。