ブログのアクセス数を増やす「キーワード」は検索意図を探るために調べるもの

Keywords

検索サイトからのアクセス数を増やすために、キーワードはとても重要な要素です。

しかし、「キーワードは記事のお題」と勘違いしてしまうと、なかなか検索上位には入れないでしょう。

単純に記事タイルや見出しにキーワードを散りばめておけば OK というものではなく、「検索ユーザーはなにを知りたくてそれを調べているのか(検索意図)」を探らなければ意味がありません。

では検索意図を探るにはどうしたらよいのか、見ていきましょう。

キーワードとは

キーワードとは、検索ユーザーがなにかを調べるときに検索窓に入力する語句を指します。

一部のキーワードツールでは、月にどれくらい検索されているのか、上位に入っているのはどんなサイトなのか、というのも調査できます。

大勢が検索するキーワードで検索 1 位になれれば、莫大なアクセス数が見込めるでしょう。もし月に 1 万回検索されているキーワードなら、CTR 30 %としても 3,000 PV は見込める計算です。

キーワードは「お題」ではない

「キーワードを調べて書けばアクセス数が増える」という言葉の上辺だけとらえてしまうと、キーワードは「お題」であると思うかもしれません。

「WordPress」というキーワードがあったとき、「WordPress について自分が思うこと・書きたいこと」を書けばよいと思ってしまうのです。

これが、キーワードを調べているのに検索サイトからのアクセス数が増えない原因ですね。

キーワードとはお題ではなく、検索ユーザーの「思い」が反映されたものです。検索流入を増やしたいのであれば、自分が書きたいことではなく、検索ユーザーの思いに応える「答え」を書きましょう。

検索ユーザーの思い=検索意図を調べるのが、キーワード調査です。

検索ユーザーが知りたいことを調査する

検索意図を調べ、それに答える記事を書くにはどうすればよいか見ていきましょう。

Ubersuggestでキーワードを調べてみる

数年前までは Google が提供しているキーワードプランナーがよく使われていましたが、広告を出稿しなければ細かい数値が見られなくなってしまいました。

そこで、「Ubersuggest」という無料ツールを使ってみたいと思います。

Ubersuggest

ためしに「WordPress」と入力してデータを取得してみます。

「WordPress」という単語は毎月平均して 11 万回も検索されているようですね。

WordPress月間検索数

ということは、検索 1 位になれば最低でも 11 万回は検索ユーザーの目にとまる、ということです。

1 位になれば 100 %クリックされるわけではなく、だいたい 20 ~ 40 %のクリック率となります。30 %と考えても、33,000 回のアクセス数が見込めますね。

つづいて、その下の「キーワード候補」を見てみましょう。関連するキーワード一覧がボリューム順に表示されています。

WordPress キーワード候補

「WordPress テーマ」や「WordPress 使い方」で検索する方が多いんだな、ということがわかります。

キーワードをお題として考えると、そうしたボリュームの多いキーワードについて自分の書きたいことを書こうと思うかもしれません。

検索数が多いキーワードだと競合が強いため、1,000 ~ 2,000 ぐらいのキーワードを狙いましょう、と教える人もいます。

しかし、それは数字にとらわれすぎて本質が見えていない状態です。ちょっと考えてみてください。「WordPress テーマ」で検索する方は、いったい何が知りたいのでしょうか。

深掘りして検索意図を探る

「WordPress テーマ」で検索するのですから、当然 WordPress テーマのことを知りたいんだろうな、というのはわかります。

では、すべてのテーマを紹介する記事を書きますか?

wordpress.org に登録されている最新テーマだけで 7,000 以上ありますが……

WordPress最新テーマ

公式ディレクトリに登録されていないテーマを入れたらとんでもない数になってしまいます。すべて紹介するのは現実的ではありませんね。また、検索ユーザーが満足するコンテンツにはならないでしょう。

「WordPress テーマ」で検索する方は、ブログ用のテーマを探しているかもしれませんし、コーポレートサイト用のテーマを探しているかもしれません。キーワードは同じでも、全員の検索意図が同じとはかぎらないのです。

また、もしかするとテーマを探しているのではなく、テーマの作り方を調べている方も含まれている可能性があります。テーマのインストールが上手くいかず、解決方法を探している可能性もあります。

検索意図が多様になるほど検索ボリュームは大きくなります から、ただ数字だけ見て記事を書いても意味がないのです。

もう少し掘り下げて調べてみましょう。

検索語句を「WordPress テーマ」に設定して再調査すると、245 のキーワード候補が見つかりました。

WordPressテーマ キーワード候補

ざっとたどっていくと、「WordPress テーマ おしゃれ 日本語」「WordPress テーマ 飲食店 無料」といったキーワードが出てきます。

ここまでくると「WordPress テーマ」というアバウトなものよりは、具体的な検索意図に応じた答えが書けそうですね。

日本語に対応しているおしゃれな WordPress テーマについて紹介した記事を書けば、「WordPress テーマ おしゃれ 日本語」で検索した方はきっと満足してくれるんじゃないでしょうか。

検索ボリュームではなく検索ユーザーの満足度を考える

「WordPress テーマ おしゃれ 日本語」の検索ボリュームを見てください。月間 30 ほどです。

「WordPress テーマ おしゃれ 日本語」検索ボリューム30

「WordPress テーマ」だと 9,900 ありますから、比べるとちょっと見劣りしてしまいますね。

「WordPress テーマ」検索ボリューム

月間検索数 30 では話にならない(アクセス数に貢献しない)と考えますか?

ではお尋ねしますが、あなたは「WordPress テーマ」で検索した方に満足のいく答えを提供できるでしょうか。様々な検索意図をもつ複数の方に対して 100 %の回答ができますか?

どんなに検索ボリュームが大きくても、検索意図に沿ったものでなければ上位は望めませんし、たとえ検索上位になったところでそのユーザーにとって満足のいく答えがなければすぐに離脱されてしまうでしょう。

その点、「WordPress テーマ おしゃれ 日本語」で検索した方への回答は、100 %とはいかなくても、的外れな回答をするのに比べればかなり満足度の高いコンテンツとなるはずです。

キーワードにとらわれているあなたに、この言葉を贈ります。

たったひとりを満足させられなければ、1 万人を満足させられるわけがない

具体的なキーワードで検索している少数のユーザーを満足させる記事が書けないなら、あいまいなキーワードで検索している多数のユーザーを満足させるなんて無理、ということです。

検索ボリュームだけを見てひたすら書くのもよいですが、画面の向こうにいるのは人間です。数字ではなく、検索ユーザーに「ありがとう」や「面白い」と思ってもらえるコンテンツを目指しましょう。

ただ PV が増えるのを見て楽しみたいなら、自分でブログなんて書かず機械にやらせておけばよいでしょう。でもそれって、なんのためにブログをやっているのかわかりませんよね。楽しさのカケラもありません。

検索キーワードは調べなくてもいい?

実は検索キーワードなど調べずともアクセス数をあげることは可能です。

今までの人生でいろいろな壁にぶつかり、それをクリアしてきたじゃないですか。それを書けば、自然とキーワードになるんですよ。

WordPress でブログを運営しているなら、どのテーマがよいのかいろいろ調べてきたと思います。あちこちのレビューを参考にしたり、実際に使っているブログを見てひとつずつ試してきましたよね。

その経験から「○○○という WordPress テーマはおしゃれで使いやすくて最高でした!」という記事を書いたとしたら、先ほどのキーワードに対する答えそのままになっていると思いませんか?

検索キーワードを調べて記事を書くのが悪いということではありません。しかし、体験談から記事を書けば主要なキーワードは必ず入りますし、共起語や関連語も自然と出てくるものです。

ちょっと前までの自分はどんなことに悩んでいたのか。何を調べてどうやって解決したのか。それを伝えるだけで、同じようなことで悩んでいる方に最適な答えを届けることができます。

体験談を交えたアツい記事を書けば、読んだ人の感情がゆさぶられ、それが結果的に検索順位やアクセス数に反映されるのです。そうして人とひとがつながっていくのが、ブログの楽しさではないでしょうか。

キーワードツールを活用するのは賢いやり方だと思いますが、それが全てではありません。

たまにはキーワードなんかまったく無視して記事を書いてみてください。なにか新しい発見があるかもしれませんよ!

まとめ

頭の中が「キーワード」だらけになっている状態から少し抜け出すことができそうでしょうか。

もしまだモヤモヤしているなら、こちらの記事もご一読ください。

検索ボリュームだけ見て記事を書くのではなく、画面の向こうにいる人が本当に知りたいことへの答えを書く。そうすれば、必ずよい結果がついてきます。

ときには壁にぶつかることもありますが、楽しみながら一歩ずつ前進していきましょう!

それでは、また。

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Naifix 編集部
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