
僕は以前アメブロでブログを運営していましたが、自由を求めて WordPress に移行しました。
アメブロで様々な迷惑行為・スパム行為が問題になっていますが、なぜそのような不正が横行してしまったのでしょう。
その原因と対処法をお話しします。
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アメブロスパムはサービス利用者の取り込みが目的
アメブロで不正をはたらく目的は、ほぼお金がらみです。つまり、ブログでお金を稼ぎたいと思っている人たちがあれこれやっているわけです。
もともと「アメブロはお金が稼げるよ!」と触れ回った首謀者がおりまして、それを聞きつけたお金の亡者たちが次からつぎへとワラワラ群がってきました。これはアメブロに限った話ではなく、どのブログサービスでも同じ現象が起きています。
Google を含め、各サービスが締め出しや何らかの対応を行っています。
しかし、スパマーはまた懲りずに新しいアカウントを作るので、壊滅は難しいでしょう。
アメブロに巣食う亡者たちはブロガーを狙っている
スパマーの狙いは、サービス内の利用者を取り囲むことです。
Ameba が公開しているデータによると、2019 年 9 月現在で 6,500 万人以上のサービス利用者がいます。
株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田晋、東証マザーズ上場:証券コード4751)は、運営するサービス「Ameba」が2019年9月15日(日)でサービス開始から15年を迎え、会員数が日本人口のおよそ半分である6,500万人(※1)を突破し、「Amebaブログ」の累計記事投稿数は25億件超(※2)となったことをお知らせいたします。
「Ameba」がサービス開始から15周年を迎え、会員数6,500万人を突破、日本人口のおよそ半分に到達 「Amebaブログ」での累計記事投稿数は25億件超 | 株式会社サイバーエージェント
ブログのみのユーザー数・ブログ数は公開されていませんが、テスト用に放置してあるアクセスゼロのブログランキングを見ると、559,970 位となっています。

ランキング未参加のブログがあると考えると、60 万以上はあるのでしょうか。アクティブユーザーが 8 割と高めに見積もって、48 万件ほどですね。
アメブロでは「いいね」や「フォロー」などの機能でブログ同士つながりを持つことができ、その 48 万人が標的となるわけです。
フォローすると、ホーム画面に更新が表示されます。

100 人にフォローしてもらえれば、記事更新のたびに 100 人へ告知できるということですね。また、「いいね」することで自分の存在をアピールすることもできます。
これを手作業で行うのはけっこうな労力なので、各種ツールが配布・販売されるようになりました。アメーバ側も仕様変更で対処しているようですが、それに合わせてツールも改良されています。
ツールによるスパム行為
ツールを使用すると、以下のようなことができます。
- ランキング操作
- 自動記事投稿
- 自動コメント
- 自動フォロー
- 自動いいね
- 自動メッセージ
販売者は「常識の範囲内で使ってください」と一応の断りを入れていますが、購入者は気にも留めずツールをぶん回して迷惑かけまくり。それがスパム行為であると認識していない人もなかにはいるでしょう。
これだけ自動をうたわれると、「何もしなくても勝手にお金が舞い込んでくるのか!」と勘違いする人が出てくるのは当然のことです。
返報性の法則を悪用したスパム行為
そうしたツールの存在を知らない方々は、いいね返しやフォロー返しをするので、ツールの効果はそれなりにあります。
標的を定めず乱れ撃ちしている場合もありますが、マニュアルに沿って「お返しが期待できる」ジャンルをターゲットにしているからです。
人は誰しも、自分が冷たい人間、薄情な人間というレッテルを貼られるのを嫌います。お返しをすることは良好な人間関係を築く上で欠かせませんから、それがいいね返し・フォロー返しになってあらわれるわけです。
ツールでお返しをし合っている、なんてケースも多々あるでしょう。
アメブロの対応
仕様変更やブログ削除等で対応しているアメブロですが、そのぶん迷惑しているのが一般の利用者です。手を変え品を変えなので、今後もスパムが減ることはないでしょう。
もとからそういったスパムに対する通報窓口がありましたが、2013 年末から新たに「SEOスパムの通報機能」が加わりました。
具体的にどのようなものがSEOスパムとみなされているのでしょうか。
- アフィリエイトのみが目的になっているもの
- SEOの人工(自作自演)リンクのリンク元になっているもの
- 被リンクスパム
- リダイレクトスパム
- スクレイピングコンテンツ
要するに、中身がないもの、ですね。
読者登録してくれたブログを見てみたら、意味不明な言葉が並んでいたり、ニュース記事を引用(ほぼ転載)してその下にアフィリエイトリンクが並んでいる状況です。容易に想像がつくんじゃないでしょうか。
アメブロを利用したリダイレクトスパム
「リダイレクトスパム」というのはブログから自動転送する行為で、アメブロではフリープラグインに記述すると簡単にできます。
無料オファーや情報商材アフィリエイトリンクが禁止になってから、ぽつぽつあらわれました。
- 他のブログサービスでアフィリエイト記事を作成する
- アメブロにはその記事へのリダイレクトコードを仕込む
- いいねやフォローなどでアメブロに誘導し、アフィリエイト記事へ転送する
ソースを見るとすぐにわかりますが、このようなスパムを積極的に勧めている人物が存在しています。「○○○○を利用して半自動的にお金を稼ぐ方法」とか売っている人です。
SEOスパムを通報する人はいるのか
このようなスパム行為が蔓延すると、アメブロというサービス自体の価値が落ちることになります。現に僕も嫌気がさしてアメブロを離れているわけですから。
通報窓口からどのくらい報告があるのかわかりませんが、SEO スパムだと報告する人はどれくらいいるのでしょう。ブログ運営に支障が出るほどのスパムであれば通報するかもしれませんが、ほとんどスルーして終わりじゃないかと思います。
ただ、アフィリエイター同士のつぶし合いはあるでしょうね。他人を貶めることで相対的に自分の立場を上にしたい人たちです。
そもそもアメブロで日記を書いている方々が SEO やスパムに関する知識を持ち合わせているか、というとほとんどいない気がします。
スパムへの対処法
アメブロ会員をターゲットに金儲けを企むスパマーは、この先もいなくなりません。
手っ取り早い対処法は完全無視です。スパマーは複数アカウントを所持しているので、ひとつやふたつのブログをつぶしても本体に与えるダメージはほぼゼロ。無視していれば、やがて消えます。
何か被害があるなら、アメブロへ通報すると共に記事にしましょう。僕も何度か記事にしたところ、検索サイトをたどって訪問してくれる方がたくさんいました。スパマーを利用したアクセスアップ法です。
迷惑メールと同じく、スパマーに対して直接何らかのリアクションをすると倍になって返ってきます。下手に刺激せず、ネタとして楽しんでおいてください。
まとめ
アメブロはもうダメだから他のサービスや WordPress をおすすめします、なんてことは言いません。どこに行ってもスパムはつきもので、お金に目が眩んだ人は他人の気持ちなど考えず何でもやってきます。
ただ、新しいことにチャレンジするといろいろな道が見えてきますので、アメブロだけに固執する理由はないと思います。
WordPress 自体にはフォローやいいねがないのでアクセスを集めるのに苦労するかもしれませんが、検索流入が増えればフォローやいいねにとられる時間は少なくなりますよ(あれって、けっこうストレスになりませんか?)。
それでは、また。