ネットには SEO ノウハウがあふれ返っていますが、そのすべてを取り入れて実践するのは至難の業といえます。
基本事項は共通しているものの、細部になると「EC サイトなら必要だろうけど、それってブログには関係ないよね」という施策もあるからです。
じゃあ、いったいどれが必要なのか。言い換えれば、どの項目だけ最低限やっておけばいいのか。
というわけで本日は、僕が今まで実践してきたものと初心者ブロガーに教えてきたものを総合した “超手抜き SEO” をご紹介します。たったこれだけで検索上位を獲得してきた、個人ブログ向けノウハウです。
Headline
超手抜きSEOの基本
まず、本気で SEO に取り組もうと思ったらどれほどの労力が必要なのでしょうか。
僕の話ですが、検索上位を勝ち取るサイト作成のためにこのような手順を辿っています。
- キーワードリサーチ
- 各キーワードの競合チェック
- 競合サイトの検索順位・シェア数・品質チェック
- キーワードの優先順位決定
- ターゲットの決定
- どのような内容で書くかを決める
- サイトマップ作成とカテゴリー決定
- 競合サイトのレベル確認
- 仮タイトル・仮見出し・仮パーマリンク
- リード文を書く
- それぞれのセクションを埋めていく
- 強調を含めた装飾とリストへの置換
- 読みやすさと誤字脱字のチェック
- 画像作成
- 全体のバランスを確認し、見出しを修正
- パーマリンクを修正
- タイトル本決め
- meta タグの設定
- 内部リンク・カテゴリーチェック
- すべて読み直して修正
- スケジュールに基づいて公開
端折っている部分もありますが、ひとつの記事を仕上げるだけでこれだけの作業を要するわけです。この後、実際の順位や競合サイトを見ながら定期的にメンテナンスしていきます。
一言でいえば、
めんどくさい
ですよね。わかります。
この作業をできるだけ簡略化し、個人ブログに特化したものが “超手抜き SEO” なのです。
超手抜きSEOで意識すべき4項目
意識すべきなのは、たったこれだけです。
- 自分が読みたいと思うタイトルをつける
- 見出しに要点や答えを入れる
- リード文に結論や答えを入れる
- 過去の自分に向けて話す
逆に、とくに意識せず、やらなくてもよいことは以下。
- ツールを使ってキーワードを選定しなくてもよい
- meta description は設定しない
- パーマリンクはデフォルトのまま
- strong などの装飾はとくに要らない
- カテゴリーはとりあえずで OK
その他、先述の「めんどくさい」作業は不要です。
もちろんこだわりがあるなら補完していくのも良いと思いますが、特に意識しなくてもかまいません。そんなところに労力を傾けるなら、記事数をどんどん増やしていきましょう。
では、意識すべき 4 つの要素に関して詳しく解説します。
客観的に自分が読みたいと思うタイトルをつける
ブログのアクセス数を左右するのは、何といっても記事タイトルです。
せっかく気合いを入れて書いた渾身の一作を仕上げても、記事タイトルがショボければどうしようもありません。検索サイトはおろか、Twitter や Facebook からのアクセスも望めなくなるでしょう。
タイトルに関しては以下のような留意点があります。
- メインキーワードを必ず含める
- できればターゲットも含める
- 30 文字を基準として設定する
これはもちろんそのとおりなのですが、超手抜き SEO で意識すべきはたった一点です。
このタイトルを見て自分がそのまま記事を読みたいと思うだろうか
たとえば、ブログのアクセス数を増やしたいあなたは次のどちらを読みたいと思うでしょうか。
「おかげさまでアクセス数が倍増しました」
「たった3日でブログのアクセス数を2倍にした手順をすべて公開」
前者のタイトルを見る限り、感謝の気持ちが綴られているだけで、熱心なファンならともかく初見の人にはまったく関係ない記事だろうと思ってしまいます。読む人にはメリットがなさそうですよね。
一方、後者はノウハウを公開しているわけですから、読む人に何らかのメリットがありそうだと思うんじゃないでしょうか。
ちなみに、「おかげさまで」だけのタイトルは論外です。検索サイトからやってくる人はあなたのことを知りません。どこの馬の骨ともわからず、内容すら推測できない記事を読もうとはしませんよね。ですから、検索サイトもそんな記事を上位にはもってきません。
どうすれば読んでもらえるタイトルになるかを考える前に、まずは自分が読みたいと思えるかどうかです。そうすれば、自然とメインキーワードが入るはずで、場合によってはターゲットも含まれるかもしれません。
見出しには要点や答えを入れる
タイトルに続いて、見出しにも気をつけましょう。
今まで見出しをつけることがなかったのであれば、見出しを書くクセをつけておくと良いかも。以下のようなメリットがあるからです。
- 文章に区切りがつくため読みやすくなる
- 見出しをもとに目次をつけることができる
- 検索サイトが記事の構造を把握しやすくなる
一般的にはこちらも同じく “キーワード” が必要不可欠とされていますが、超手抜き SEO では以下の点を意識するだけです。
見出しは記事の要点、もしくは記事タイトルに対する答えを書く
書き方は人それぞれですが、「いまいち文章がまとまらないなー」という時は先に見出しを作ってみましょう。頭の中も文章もスッキリ整理されると思います。
たとえば、今ご覧いただいている記事では、超手抜き SEO で必要な項目をそのまま見出しに採用しています。
- 自分が読みたいと思うタイトルをつける
- 見出しに要点や答えを入れる
- リード文に結論や答えを入れる
- 過去の自分に向けて話す
見出しを意識して記事を書くメリット
記事タイトルを決めてそのまま書き出すと、大きなまとまり(この記事だと SEO)で考えてしまいがちです。そうすると、書きたいことがたくさん出てきて、意識があちこちに飛んでしまうかもしれません。
「えーと、タイトルについて書いて、見出しについて書いて、あれリンクの話はどうしようかな、ここは外部施策だから外しておいて、内部リンクについて書くかr…」
その点、あらかじめ見出しを設定しておけば、そのブロックごとに小さなまとまりで記事を書けます。途中でぶれることが少ないため、文章が統一されて読みやすくなるでしょう。
記事タイトルに対する要点や答えが書かれている、ということはつまりそれがキーワードとなっているはず。関連キーワードを並べて重要度を計算して書くのもよいですが、こちらのほうがより自然な文章が書けるのではと思います。
WordPress なら Table of Contents Plus を入れると目次を自動生成できます
リード文に結論や答えを書いておく
ここでいうリード文とは、記事タイトル直後から本文に入るまでの部分を指しています。この記事でいえば、タイトル~目次までの文章ですね。
あまり意識していない人もいますが、超手抜き SEO では重要な要素です。その理由がこちら。
- 読者が記事を読み進める判断材料になる
- 検索サイトに重要なポイントを示せる
せっかくタイトルで読者を惹きつけても、リード文があまりにちぐはぐなら、そこで「戻る」ボタンを押されるかもしれません。
アクセス解析を見たとき、記事の長さから考えて滞在時間があまりにも短い場合は、その可能性が高いと言えるでしょう。
もっとハッキリ調べたいなら、ヒートマップ解析を行ってどこで読者が離脱しているのか調べてみてください。運営期間がある程度長くなってきたら、一度は見ておきたいデータです。
リード文は検索結果に反映されることがある
もしかするとリード文にこんなこと書いていませんか?
記事タイトルは先ほど挙げた Sample02 とします。
こんにちはエローラです。
最近本業が忙しくて更新が滞りがちですみません。あまりに忙しすぎて、北海道名物「焼きそば弁当」を作るヒマすらありませんでした!
ここ数日は “夏” って感じでかなり暑かったのですが、お盆が過ぎると涼しくなって、いつの間にやら秋を通り越して冬に突入するというのが北の大地でございます。あと 3 ヶ月もすれば初雪だろうなー。
というわけで(何が?)、ちょっと時間がとれたので久々にブログ更新です。
さっそく今日の本題に入りましょー ٩( ‘ω’ )و
タイトルを思いっきり無視して、何のつながりもありませんね。
焼きそば弁当のことを書くとか北海道の気候を取り上げるならまだしも、こんなリード文で本文まで読み進めてくれるのは 僕を愛してやまない 一部のファンぐらい。
冗談はさておき、いきなり冒頭で関係のない文章がでてきたら、検索エンジンの評価は確実に下がります。
超手抜き SEO では meta description を設定しません。そのため、検索ワードにもよりますが、このリード文が検索結果に反映される確率が高くなります。
※ meta description を設定したからといって、それが必ず反映されるというわけでもない
それぞれ独自の型があると思いますが、あいさつよりも結論を書くほうが検索エンジンに好まれます。
ターゲットは過去の自分
ブログは不特定多数の人に読まれるものですから、どうしても「皆さん」を意識してしまいます。セミナーで登壇して会場内の大勢に語りかけるイメージかもしれません。
しかし、実際には誰かひとりを意識して、その「個人」に語りかけるようにするほうが効果的です。
いったい何が効果的なのか。
- 個を意識して書くと、読者はそれが自分に言っていることだと思う
- 内容がアバウトで薄くなるのを防ぐ
「皆さん」に当てはまるように書こうとすると、どこかフワフワと浮いた文章になりがち。当たり障りのないことを書かなきゃなりませんからね。
そうすると、記事を読んだ人はこう思います。
『ああ、この記事は俺には関係ない』
逆に「個人」を意識して書くと、記事を読んだ人はこう思います。
『ああ、この記事は俺のことを言っている!』
ターゲットが実感できないときの秘策
不思議な話ですが、書き分けてみるとよくわかります。ターゲットを絞ればしぼるほど、反応率は高くなるのです。
意識すべき「個人」、つまり仮想読者は誰でもかまいません。具体的に誰も思い浮かばないのであれば、過去の自分を対象にしてみてください。おそらくあなたがその人の悩みを一番よくわかっているはずです。
悩みがわかっているのだから、その答えをトコトン書いてあげましょう。
それでもイマイチ実感がつかめないなら、記事を書く前にちょっと目を閉じて妄想してください。これから書く内容を、そこにいる可愛い女の子に一通り教えてあげるシーンを。
あ、妄想している姿は傍から見るとかなり怪しいので、自室にこもって記事を書くときか、布団の中で明日の記事ネタを考えるときにしてくださいね。
でも真面目な話、こういうシミュレーションを頭の中でしておくと、いきなりキーボードを叩きだすよりはスラスラ書けます。一度お試しあれ。
まとめ
以上が “超手抜き SEO” です。
記事タイトル・見出し・リード文を意識し、過去の自分に向けて書く。たったこれだけで検索順位は向上します。
あとは実際の動向を見ながら、カテゴリーを見直したり、内部リンクを強化したり、meta タグを設定すれば良いのです。
ただ、タイトルをちょっと変えただけで順位が上昇することもあり、どれが正解かなんて検索エンジンにしかわかりません。大切なのは、良質な記事と少しのメンテナンス。あとはブログを楽しむことです!
それでは、また。