
アクセス数や収益を伸ばすノウハウやテクニックはたくさんありますが、それらはすべて高品質なコンテンツがあることを前提とした話です。
では、どうすれば良質なブログ記事を書けるのでしょうか。
トピック選定から記事公開後の作業まで、記事執筆に関する一連の流れを解説いたします。
Headline
STEP1
記事のトピック候補をあげる
最初に、ブログ記事のトピック(=ネタ)候補をいくつかリストアップしましょう。
ブログが特定のジャンルに特化しているなら、そのジャンルに基づいたものになります。とくにジャンルを限定していない雑記ブログであれば、日々の出来事や体験からネタを探すのがおすすめです。
最近 1 週間でどのような体験をしたでしょうか。それらはすべて記事のトピック候補になります。
どうしてもネタが思いつかない場合は、効率的なネタ探しの方法をご覧ください。
一定のアクセス数が見込めるトピックを見つける方法
ネタが思いつかない場合、または需要のあるトピックを選定したい場合は、競合サイトをチェックしてみるとよいでしょう。
競合サイト内で人気のあるコンテンツ・多くの検索トラフィックを獲得しているページを見つけられれば、それをヒントにできます。
人気コンテンツを発見する最も簡単な方法は、実際に競合サイトにアクセスして「人気記事」を探すことです。サイドバーやトップページに人気記事ランキングが掲載されていないかチェックしてみてください。

分析ツールを使って、競合サイトの検索トップページ・トップキーワードを瞬時にリストアップすることもできます。
競合サイトに人気記事ランキングが掲載されていない場合や、検索トラフィックを重視する場合は便利ですね。

こうした分析ツールは無料・有料を含めていくつかあり、被リンク数の多いページ(=需要のあるページ)も簡単に割り出せます。
逆に言うと、競合サイトもこうしてあなたのブログをチェックしているということです。
STEP2
トピックを絞り込む
STEP1 でリストアップした候補のうち、実際にどのトピックで記事を書くのか絞り込んでいきます。
ここで重要なのは、「あなたの書きたいこと」と「読者の知りたいこと」がマッチするか、です。

書きたいことばかり書いていてもアクセスは増えませんし、読者の知りたいことでもあなたに十分な知識・経験がなければ価値の低いコンテンツになってしまいます。
検索エンジンに価値が低いと判定されると検索順位は向上せず、あなたの記事は存在しないに等しいものになってしまうかもしれません。
読者の知りたいことに対して、他のだれよりも詳しく正確に答えられるトピックを探してみてください。
キーワードツールで需要を探る
トピックの需要を探る方法の一つは、Google 検索の「サジェスト」です。
キーワードを検索するさい、単語に続けてスペースを入力するとサジェストが表示されますよね。これは実際に検索されているキーワードですから、検索ユーザーの需要があるトピックということになります。
ただ、これだけではどのぐらいの需要があるかわからないので、検索ボリュームも同時に調査しておくのがおすすめです。
ここでは「Keyword Surfer」という Chrome 拡張機能をご紹介します。インストールして実際に Google で検索するだけで、検索ボリュームが自動的に表示される優れものです。
Keyword Surfer – Chrome ウェブストア
たとえば「ボウリング」のサジェストを調べると、このように検索ボリュームも表示されます。

「ボウリング コツ」「ボウリング 投げ方」というトピックの需要はかなり高そうだ、というのがわかりますね。
少なくとも「ボウリングに行ってきました!」という内容の記事より需要があるのは、容易に推測できると思います。
もしあなたがスコアアップのコツとして投げ方をレクチャーできるほどの知識・技量があるなら、そのトピックで記事を書くのがベストとなります。

STEP3
キーワードリサーチで検索ユーザーの知りたいことを調べる
STEP2 で絞り込んだトピックに関してあなたが十分に精通していれば、そのすべてを出し切る勢いで記事を書いてください。
しかし、どんなに徹底的に書いたとしても、読者の知りたいことと多少ズレている部分があるかもしれません。
書きたいことと知りたいことの差を埋めるために、キーワードツールで検索ユーザーの「問い」を集めてみましょう。自動的にキーワードを整理してくれるツールもありますが、キーワード一覧の中から手作業で分類するほうが読者の需要を肌で感じられると思います。
キーワードツールで調査したものをグルーピングする
検索ユーザーの問いをラッコキーワードで調査し、Xmind で整理してみましょう。
ラッコキーワードで「ボウリング コツ」を検索し、「全キーワードコピー(重複除去)」からテキストエディタ等にキーワードを貼り付けます。

抽出したキーワードを見ながら Xmind などで整理していきましょう。検索ユーザーがどんなことを知りたいのか、大まかにグルーピングしていきます。

このほか、Yahoo! 知恵袋などの Q&A サイトからも具体的な問いを集めておきます。ラッコキーワードの「Q&A を見る」からチェックすると楽ですよ。

どんな疑問や悩みがあるのかわかるので、答えを提供しやすいですね。
細かな需要(=ロングテール)をカバーした総括的な記事を目指しましょう。
STEP4
だれに何を伝える記事にするかを決める
STEP3 でキーワードリサーチを行うと、トピックによってはどんどん肥大化していくと思います。
とても一つの記事では書ききれないぐらいの量になってしまったら、トピックの幅を少し狭くして記事を分割したほうがよいでしょう。各記事で「だれに何を伝える記事にするのか」を具体的に考えておきます。
そのトピックを構成する記事群リストを作成しておくと、あとから記事を書くのが楽になりますしコンテンツの重複を避けることもできます。
ハブページと記事群リスト
記事群リスト作成にあたって、一連のトピックを総括したハブページを中心として設計する、という手法があります。
「ボウリング コツ」など、トピックのメインとなるキーワードを狙った総括的なコンテンツ。基本的に検索ボリュームが多く、検索意図はあいまいになる。
ハブページでは書ききれない、さらに掘り下げた情報を提供した記事。ハブページと比較すると狙うキーワードの検索ボリュームは少ないが、検索意図が明確になる。
記事群リストは以下のようなイメージになります。

メインに据えるハブページの検索順位を押し上げるために、こうした関連ページの存在は欠かせません。関連ページとハブページはお互い内部リンクでつなぎ、ハブページの重要度を読者と検索エンジンに伝えましょう。
そうすると、たとえば「ボウリング 動画」で検索してきた方が動画記事を読み、そこからハブページを起点としてさらに各関連ページを読んでくれます。

このように、ひとつのトピックに対して複数記事での上位表示を目指していけば、内部リンクでつながれていない孤立したページが存在することはなく、直帰率も改善するでしょう。
個々の記事は、だれに何を伝えるのかしっかり考えてくださいね。
STEP5
仮タイトル・概要・見出しを設定する
STEP4 までで記事の下準備ができたので、記事の構成案を作成していきます。
タイトルを決めていきなり本文を書き進めていってもかまいませんが、最初に概要と見出しを設定して全体の構成案を考えておくと記事がブレなくなります。
タイトルもあとから本決めするので、ここでは仮として考えておけば OK です。
記事の下書きサンプル
記事の構成案はブログのエディターに直接書くのでも、外部エディターを使うのでもかまいません。
Google ドキュメントを使うときは、見出しを設定しておけばあとで WordPress エディターにコピペしたときそのまま反映されます。

冒頭の「ターゲット」「概要」は、本文を書き終えたあと削除してリード文に書き換えます。
STEP3 で収集した検索ユーザーの「問い」を含めながら、記事のアウトラインを整えていきましょう。
STEP6
記事を完成させる
STEP5 でアウトラインが整ったら、あとは本文を埋めて記事を書いていくだけです。
記事を書くにあたって、手抜きしないよう心がけましょう。画像を作成するのが面倒・動画を撮影するのが大変、という理由だけで必要な要素を省いてしまうと、読者にとって有益なコンテンツとはなりません。
ブログ記事の基本構成は以下の記事で具体的に解説しています。
また、「読みやすい記事=流し読みしやすい記事」です。一字一句読んでもらうのではなく、見てわかる記事が理想的ですね。
本文が完成したら、冒頭の「ターゲット」「概要」をリード文に書き換え、記事タイトルも本決めしましょう。
STEP7
完成後の記事を読み直して推敲する
STEP6 で記事がすべて完成したら、読み直して推敲してください。ざっと眺めるだけだと細かい点を見落としがちなので、できれば音読してチェックするのがおすすめです。
以下の点をチェックしてみましょう。
今の自分のレベルで「やりつくした」と自分を評価できるほどのクオリティで仕上げてくださいね。
ブログ経験値を積み重ねてレベルが上がっていけば、あとから読み返したときにさらに気になる点が出てくると思います。そのときは記事をブラッシュアップして質を上げていけば OK です。
STEP8
メタ設定を確認してから公開する
STEP7 で記事が公開できる状態になったと思います。
そのまま公開する前に、記事本文以外のチェックをしておきましょう。ブラウザや検索エンジンが読み込む部分(メタ設定)も確認してください。
- スラッグ(パーマリンク)
- カテゴリー設定
- meta description
- OGP
なお、meta keywords を設定する必要はありません。
STEP9
過去記事・関連記事から内部リンクする
記事公開後に忘れずに行っておきたいのは、過去記事・関連記事からの内部リンクです。
ブログの場合、「新記事から過去記事へ」のリンクはしていても「過去記事から新記事へ」のリンクは見落としがちです。
STEP4 で作成した記事群をリンクでつなぐのはもちろんのこと、他にも関連する記事があれば内部リンクでつないでいきましょう。
どの記事からリンクすべきか、Google 検索で「site:」コマンドを使って検索してみるとわかりやすいと思います。自分のドメインを入れて、公開した記事のキーワードを検索してみましょう。
site:example.com キーワード1 キーワード2

ほとんど同じようなことを書いている重複コンテンツを発見できるかもしれません。そのさいは、新たに公開する記事と統合を考えたほうがよいと思います。
まとめ
以上、ブログ記事の書き方完全ガイドでした。
記事の書き方に正答はなく、今回ご紹介した手法・ノウハウだけが正しいというわけではありません。トピックの見つけ方も記事の構成も人それぞれですから、気になった部分だけ取り入れるのでもよいと思います。
大切なのは、記事を読んでくれる読者のために最大限の努力をする、ということです。そのことを常に念頭に置いて高品質な記事を提供していきましょう。
それでは、また。