ブログを書いて検索サイトから安定したアクセスを得る - これは理想的な形ですが、なかなかそう上手くいかないかもしれません。
なぜなら、検索流入を伸ばすための SEO ノウハウはかなり幅広く、運営者のレベルによって「今どの段階にいて、何に優先して取り組めばよいか」が変わってくるからです。
そのため、現時点で自分ができること・やるべきことを明確にしておく必要があります。
本記事では、ブログ初心者がどのような順序で何を学んでいけばよいのか、4 つのステップにわけて解説していきます。
Headline
段階的に SEO を学ぶべき理由
本題に入る前に「自分がどの段階にいるのかを知っておくべき理由」を少しお話します。
アクセス数を増やす方法は、検索するとたくさん出てきます。また、検索サイトの筆頭である Google は定期的なコアアルゴリズムアップデートを行っており、そのたびに憶測を含む考察がたくさん出てきます。
ネット上にはそうした新旧様々な情報があり、そのなかから自分のブログに適しているものを見つけなければなりません。
でも、基礎がまったくできていない状態で試行錯誤しても効果はほとんど期待できないんですよね。
「○○をする “だけ” で検索順位が上がる」ということはなく、多数の要素が複雑に絡み合って検索順位に反映されますから、どれか 1 つだけ頑張ってもダメなのです。
1 つの施策だけで検索順位が上がる時代は終わっている
たとえば「タイトルにキーワードを入れる」というノウハウは、それだけを実践しても意味がありません。
今までタイトルにキーワードを入れておらず、かつそれ以外の要素に対する検索評価が高い状態なら別です。
言い方を変えると、素晴らしいコンテンツがあってタイトルだけが最適化されていないのであれば、改善する余地は大いにあります。
でもそうしたケースは本当にレアで、タイトルうんぬんより中身の薄い記事を改善しないとどうにもならないことのほうが多いのです。
そこを無視して「タイトルにキーワードを」だけに集中していると、いつまでたっても検索流入は増えていきません。
ですから、レベルに応じて順に取り組む必要があるのです。
検索流入を増やすための 4 ステップ
では、本題である「検索流入を増やすために必要な 4 つのステップ」を見ていきたいと思います。
STEP1
自分の書きたいことを書けるようになる
最初の段階は、「自分の書きたいことを書けるか」です。
今まで数多くのブログを診断してきましたが、ここの段階をクリアしていない方がほとんどで、その状態で小手先の SEO ノウハウを駆使してもどうにもなりません。
- あなたの文章は、中学生が読んでも理解できますか?
- 小中学校で習うレベルの文章力はありますか?
- 全体の構成がぐちゃぐちゃで、読むだけで疲れる記事になっていませんか?
- 誤字脱字だらけではありませんか?
- 読者が記事を読んだとき、映像が頭に思い浮かぶでしょうか?
これらの質問に自信を持って YES と答えられないのであれば、少なくとも「ブログで稼ぐ」のはあきらめたほうがよいでしょう。
それでもこれから頑張っていきたいのであれば、おそらくインプット量が圧倒的に不足しているのでもっとたくさん本を読んだほうがよいと思います。
そのうえで、自分の脳裏に浮かんでいる「書きたいこと」をほぼ 100 %文章化できるよう練習してください。
頭の中で考えていることを相手に伝わるよう言語化して文章にする、というのは想像しているより難しいものです。
とくに、体験済みの話を文章にする場合、「自分のなかの常識」や「何度も経験していること」を省いてしまっていることが多いですね。
たとえば、こんな一文だけで終わらせようとしていないでしょうか。
今日食べたカルボナーラはとても美味しかったです!
味や食感の描写ができればベストですけど、どこで食べたのか、作ったのか、得意料理なのか、何と比べて美味しかったのか、といった部分も読者の知らない情報だらけです。
あなたが思い浮かべているカルボナーラと、読者の思い浮かべているそれとはまったく別のものかもしれませんよ。
そうした情報をきちんと伝えられてはじめて「書きたいことを書けている」と言えます。何も知らない相手に自分の伝えたいことを細かい部分まで徹底的に伝えることを意識しましょう。
徹底的に書くことばかりに集中すると、まとまりのない文章になることも少なくありません。全体を整理し、見出しごとに区切ったわかりやすい構成の記事を目指してください。
STEP1 で習得
- 読者が読みやすく理解しやすい最低限の文章力
- 全体的にわかりやすい記事を書ける構成力
STEP2
文章を補足してわかりやすく伝えられるようになる
文章力に問題がなければ、次は文章以外の要素を使ってさらにわかりやすく伝えるスキルを身につけましょう。
画像・動画・表・リストといった様々な要素を使うことで、読者により正確な情報を伝えられます。
カルボナーラのことを書くのであれば、何行にもわたる文でカルボナーラを想像させるより、1 枚の写真を見せたほうが簡単に伝わります。
動画を使えば、音や臨場感も演出できますね。
また、成分やレシピ、お店の情報などは、文章より表やリストのほうがわかりやすく、読者も一目で理解しやすいでしょう。
文章を書くことに比べると、画像や動画を用意するのは大変ですし、見やすい表を作成するのが苦手かもしれません。
でも、面倒だとか苦手だという理由だけで画像や表を使わないなら、ブログで情報を発信するという意識が足りないのではないかと思います。
だれかに読んでもらいたいのであれば、読みやすく理解しやすい記事を書かなければなりません。検索流入を増やすということは、常に他サイトと比較されるということです。ほんの少しの努力を怠らないようにしてください。
きれいな画像の作り方や見やすい表のデザインなど、この段階では学ぶべきことがたくさん出てきます。
文章だけ書ければ OK というものではないので、じっくり時間をかけて勉強していきましょう。
STEP2 で習得
- 読者に伝わる画像や動画の作成・編集方法
- 見やすい表やリストの作り方・デザイン
STEP3
ユーザーの知りたいことを書けるようになる
文章その他の要素で読者に情報を伝えられるようになったら、検索ユーザーの知りたいことを調べ、その答えを書けるようになりましょう。
自分の書きたいことと読者の知りたいことが一致すれば需要を調べる必要はありませんが、たいていはどこかでズレるものです。
需要を調べる方法の一つが、SEO ノウハウでよく語られる「キーワード」です。
たとえば、検索ユーザーはカルボナーラについてどんなことを知りたいと思って検索しているのでしょうか。キーワードツール「ラッコキーワード」で調べてみましょう。
750 もの関連キーワードが出てきました。
大まかに分けると、レシピが知りたい/栄養・カロリーが知りたい/お店が知りたい、と推測できます。
そのうちレシピについて書くにしても、簡単にできるもの/本格的な作り方/アレンジのしかた、など様々な需要があるようです。
すべての需要に対して 1 記事だけで答えるのは不可能なので、「どんな人が何を必要として調べているのか」という検索意図を見定めて、あなたが他のだれよりも詳しく答えられる問いをピックアップしてください。
すでにネット上に転がっている断片的な情報をまとめるだけでは不十分ですし、検索上位の記事をコピーして編集するなどはもってのほかです。そのような記事はだれからも必要とされず、検索上位に入ることもありません。
「あなただけが書けるもの = 経験」を検索ユーザーに対する答えとして書きましょう。
冒頭で触れた「タイトルにキーワードを入れる」というのもこの段階に含まれています。
キーワードばかり考えるのではなく、検索ユーザーに対して答えが記事に書かれていることを伝えられるタイトルをつけてください。
STEP3 で習得
- キーワード調査方法・選定方法
- 検索意図に対する経験に基づく的確な答え方
STEP4
検索エンジンが理解しやすい書き方を覚える
STEP1 ~ STEP3 で検索ユーザーに向けてわかりやすい答えが書けるようになったら、検索エンジンも理解しやすい書き方をマスターしていきます。
とは言っても、検索エンジンは日々進化していますから、覚えることはほとんどありません。人が理解しやすい文章は、検索エンジンも理解しやすいからです。
人が直接見ることのない、以下の 3 点をおさえておきましょう。
- meta description で記事の概要を正確に伝える
- 画像は軽量化し、alt (代替テキスト)で画像の内容を説明する
- HTML タグは正しく使う
「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」にも目を通しておくことをおすすめします。
本格的な施策を考えるなら構造化データマークアップを検討してもよいですが、個人ブログであればそのあたりはテーマやプラグインに任せてしまってよいと思います。
※構造化データマークアップのみに注力しても検索順位には影響しません
STEP4 で習得
- HTML タグの基本的な知識
- 検索エンジンが理解できない画像への対応
まとめ
STEP4 まで進んでいるなら、もう初心者を脱している状態ですね。
このあとも、ブログの宣伝や被リンクの獲得など、覚えること・やるべきことはたくさんあります。それを継続していかないとアクセス数は下がってしまいます。
しかし、それらの SEO 施策はすべて検索ユーザーに向けたわかりやすい記事がある前提の話です。ここをおろそかにしてしまっては意味がないので、上辺だけにとらわれず基礎をしっかり固めていきましょう。
それでは、また。