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ページネーションでブログ記事を分割するメリット・デメリット

ページネーションのメリット・デメリット

WordPress では記事内に <!–nextpage–> を挿入するだけで記事を分割してページャーを設置することができます。

個人ブログではあまり見かけませんが、1つの記事をいくつかのページに分けることにはどのような意味があるのでしょうか。本日は、そのメリットとデメリットを解説いたします。

一般的に「記事が長くなるようであれば別記事として作るべき」と言われていますが…

記事を分割するメリット

ページネーションのメリット

まず、メリットから見ていきましょう。

PV数が増える

ブログに訪れてくれる方が10人いれば、訪問者数は10ですよね。この10名が分割されていない1ページの記事だけ見て離脱したのであれば、PV数も10となります。

しかし、記事を3ページに分割して全員が最後まで読んでくれたとしたら、PV数は3倍になります。10ページであれば、単純に10倍のPV数が見込めるわけです。

これを「PV数のかさ増し」と断言するのは極端ですが、「100万PV=すごいブログ」と認識する方もいるので、アクセス数を誇示しているなら一定の効果はあるのかもしれません。

内容が特化していれば、広告掲載依頼も舞い込んでくるでしょう。もっとも、広告主はただPV数を見ているわけではなく、ブログ全体のデザインや掲載位置も見ています。

読者の読み疲れを軽減させる

このブログもそうなんですが、文字数が多い記事は読者の目を動かし続けることになるので、読むのが疲れてしまいます。

そのため、段落や改行とその間隔を考え、さらには見出しや画像を使ってできるだけ読みやすくなるような工夫が必要。

その点、記事を分割する方法だと、次のページに進むたびにちょっと時間が空くのでいったん目を休めてもらうことができます。各ページが章ごとでまとまっているなら、読みやすい記事になりますね。

ドキドキ感を演出できる

ネタ記事を書くときに、「ボケ」や「ツッコミ」を効果的に演出するのが “間” です。ふつうの記事でも、起承転結の「転」をすぐに見せるのではなく、いったん空白の時間を作りたいときがあるかもしれません。

『誰でも簡単にダイエットできる方法があるんです! それは…』

この答えをすぐに見せるのと見せないのでは、読者のドキドキ感・期待感が変わってきます。ここら辺を上手に演出しているおもしろブログもたくさんありますよね。

1ページの記事であれば、余白を多めにとって、スクロールしていくと答えが出てくるような演出が簡単で一般的かと思います。

ページ分割なら次ページにその答えを書いておけばOK。余計な空白も要りませんし、マンガや小説でもこのテクニックが使われているので、読者にとって違和感のない方法かもしれません。

ページごとにブックマーク・シェアしてもらえる

技術系の記事をブックマークするとき、記事全体ではなく一部分に記されているコードが必要なだけ、というのはよくありますよね。

あまりに記事が長いと、あとから読み返したときに目的の箇所を探すのにちょっと時間がかかってしまう、ということも。

シェアするときなんかも、「この記事のこの部分」を紹介したいことがあるんじゃないでしょうか。でも、端末によって行数が変わるので「この記事の38行目あたり」なんて書けません。せいぜい「中ほどにある」とか「最後のほうにある」というぐらいです。

見出しにIDがふられていればそのリンクを使うこともできますが、ページが分割されていれば当該ページをブックマーク or シェアしておくことで目的の箇所を見つけやすくなります。

記事を分割するデメリット

ページネーションのデメリット

それでは、逆にデメリットを見ていきましょう。

クリック・タップという行動を嫌うひとがいる

マクスウェル・サックハイムの三原則にあるように、お客様は行動しないものです。何かアクションを要求されたとたん、拒否反応が起きてしまいます。

記事を分割すると、どうしてもページャーをクリックする必要が出てきます。これを嫌って、ブラウザのアドオンで自動的に次のページを読み込んでいる方もいるでしょう。

とくに、スマホからのアクセスが多いのであれば、タップしやすい位置にタップしやすい大きさでページャーが設置されていなければ、その時点で離脱する可能性が高くなります。

PV稼ぎと批難する人もいる

メリットで挙げたように、記事を分割することでPV数の増加が見込めます。そして、それが「かさ増しである」と断言して批難する方も見受けられます。

本当は10万PVぐらいのはずなのに、記事を分割することによって30万PVにしている! なんて。

条件を等しくした上でPV数を争っているなら問題ありかもしれませんが、まったく関係のないブログに対してそんなどうでもいいことに突っ込んでくるわけです。

そんなコメントを真正面から受け止める必要はないと思いますが、単に分割を嫌う人がいるということは覚えておきましょう。

読み込み時間が遅いと離脱してしまう

低速度の回線・低スペックの端末では、次ページの表示にちょっと時間がかかってしまいます。たとえ高速回線でも、ブログの設計やサーバーの性能によって表示がもたつくこともあります。

あまりに速度が遅いと読者はイライラして離脱してしまうので、記事を分割するのであれば次ページをあらかじめ読み込ませておくような工夫が必要。

どのような環境でも同じように見せたいのであれば、多少記事が長くなっても1ページで完結させたほうがユーザーに優しい設計かもしれません。

ブラウザの戻るボタンの使い方を知らないひとがいる

ある情報を探して検索サイトから入ってきた読者は、そこに目的の情報がなければ再び検索結果ページに戻ることが多いものです。

とくに設定をしていなければ、リンク先のページを同一タブ内に開くことになります。そして、検索サイトに戻るときはブラウザの「戻る」ボタンから。

分割されている記事を最後まで読んだとき、ブラウザの「戻る」ボタンを長押しすることで履歴が表示され、そこからダイレクトに検索サイトへ戻れますよね。でも、それを知らずに何度もクリックして検索サイトへ戻る方もいます。

この作業が煩わしいため、分割されている記事を好まない方もいるのです。

Table of Contents Plus はページごとに目次を生成する

WordPress ユーザー限定の話ですが、記事に自動で目次をつけられる「Table of Contents Plus」という便利なプラグインがあります。

概要と使い方はこちらをご覧ください。

WordPressで見やすい目次を簡単に作る「Table of Contents Plus」

見出しにIDが付与され、目次内のリンクをクリックするとその見出しへジャンプすることができますが、記事を分割するとページごとに目次が生成されるようです。

そのため、記事全体の目次を設置したいのであれば、各ページへのリンクを手動で設置するか、TOC+ を使わず自動的に目次をつけられるようテーマを改造しなければなりません。

分割ページの目次を自動生成する方法はこちらが参考になります

WordPressで投稿ページを分割する機能を少し使いやすくしてみた

目次があることでユーザビリティを強化できますし、それは自然と SEO にもつながります。

記事を分割するかどうかは個人の判断

ブログ設定

メリット・デメリットをざっと挙げてみましたが、記事を分割するのがよいかどうかは最終的に設計者と運営者の判断です。

個人的に、ブログでは記事を複数ページに分ける必要はないと思っています。

ただ、記事を分割してページャーを設置するのでも、別記事として仕上げるのでも、読者が迷わないような設計にするべきです。

情報量の多い記事を複数にわけるのであれば、各記事をリンクで結ぶ目次をおいておくことで読者が興味を失わない限り次の記事を読んでもらえるでしょう。

できれば、記事下に関連記事を自動的に表示するようなものではなく、記事内にわかりやすい目次を置くほうが直帰率の低下を防げます。

あるいは、無限スクロールを採用するのも良いかもしれません。

無限スクロールは滞在時間を伸ばす効果がある

ちょっと古い海外の記事ですが、無限スクロールに関してこのように触れています。

Because of this rolling effect, a user is far more likely to spend more time viewing and engaging with the content than if they had to click to view the ‘next page’ and wait for it to load.

(次のページボタンを押して表示を待つより、無限スクロールのほうが滞在時間が長くなる)

6 Important Web Design and Usability Trends Sparked By Pinterest

日記や動画像紹介がメインのブログであれば、無限スクロールを採用することで読者の滞在時間増加が見込めます。

ただ、このブログのようにカテゴリーが複数あって、カテゴリー内の時系列もバラバラ、さらにはノウハウ系の記事が多いとなると無限スクロールはかえって読みづらいものになるかもしれません。

ブログではありませんが、無限スクロールで失敗した事例もあります。

無限スクロールはECサイトには向かない

EC サイトの話ですが、Etsy というハンドメイド製品販売サイトでは無限スクロールのテストを行っていました。

ページを遷移することなく商品が出てくるわけですが、現在は無限スクロールではなくページャーが設置されています。

テストの結果によれば、無限スクロールによって表示された商品は、クリックされる回数もお気に入りに登録される回数も減少したということです。

But the A/B tests showed various negative effects of the feature, including fewer clicks on the results and fewer items “favorited” from the infinite results page.

Why did infinite scroll fail at Etsy?

その要因はいろいろ考えられますが、次からつぎに商品が出てくることで、ユーザーは自分がどのページにいるかわからず迷ってしまい、比較検討もしづらく購入アクションに結びつかないのではないかと推測されています。

たとえば、Amazon では1ページに表示される商品数を限定しており、ページャーが設置されています。そして商品詳細は個別ページで表示しています。

このような構成であれば、ユーザーはページをブックマークし、他のページ、他の EC サイトと比較して購入を検討することができます。

ページ分割による表示速度が問題となりますが、Amazon では次ページをバックグラウンドで読み込み、ページ移動のストレスを与えないよう工夫されています。スマホで閲覧すると、その驚異的な速さがよくわかります。

いずれにせよ、ページネーションの要不要はサイトの目的と読者にのぞむアクション(CTA)によって、最適解が変わるということですね。

検索エンジンは分割されたページをどう見るか

もっとも気になるのは、記事を複数ページにすることで検索順位にどのような影響があるか、という点だと思います。

Google のヘルプには次のように記されています。

  • 何もしない。 ページ指定したページは非常に一般的で、コンテンツが複数のページに分かれていても、Google 検索の結果としてユーザーに適切に表示されます。
  • すべてが表示されるページを指定する。 検索するユーザーの多くは、記事やカテゴリの全体を 1 つのページで見たいと考えています。そのため Google では、ユーザーがコンテンツ全体を探していると判断した場合は、検索結果に「すべて表示」ページを表示するようにしています。検索結果に「すべて表示」バージョンを表示することを指定したい場合は、そのコンテンツを構成するページに rel=”canonical” リンクを追加してください。
  • 構成 URL 間の関係を示すには、rel=”next” と rel=”prev” リンクを使用します。これらのマークアップを追加すると、一連のページを順序立てて表示すべき、という強力なヒントとなってリンク プロパティが統合され、通常であればその 1 番目のページがユーザーに表示されます。

コンテンツをページ指定する

少なくとも、重複コンテンツとみなされてペナルティを受けるようなことはないようですね。

ただ、ページによってタイトルをまったく違うものにする、というような構成にするのであれば、複数ページに分割する意味はあまりないと思います。別記事として仕上げ、関連記事としてリンクするのがスマートです。

このヘルプで注目すべき点は、「検索するユーザーの多くは、記事やカテゴリの全体を 1 つのページで見たいと考えています。」という一文。

当然これは Google の膨大なデータによって導き出されているはずなので、ブログにおいては記事を分割する場合でも、統合した「すべて表示」ページを別に作成するのが良さそうです。

まとめ

個人が運営するブログでは、管理者の好みがそのままデザインに反映されることが多いですよね。

分割が嫌いなら1ページの記事を作成すれば良いし、分割を好むのであればそのように設計しても良いと思います。

ただ、読者はどのような形を望んでいるのか、を念頭に置くことで一歩進んだブログサイトができ上がるでしょう。もちろん、デザインだけではなく記事の中身もね。

画面の向こう側にいる読者の姿を想像しながら、いろいろ試してみてください。

それでは、また。